薬剤師のドレスコードについて考える
薬剤師として働くときにはそれぞれの勤務先で定められる服装規定に従うことになります。
一般的な薬剤師の勤務場所としては、調剤薬局やドラッグストア、病院内の薬剤部などといったところが挙げられるのでいずれも白衣などすぐに「薬剤師」とわかる服装をすることになるでしょう。
しかし服装については白衣などの制服が支給されることが多い一方で、髪型については厳しい規定がないということもよくあるようです。
医師や看護師のように直接医療現場で働く人にとっては、髪の毛は衛生面で重要な項目になるのである程度まとめたり短く切ったりといった指導が入るものです。
ですが薬剤師の場合衛生面が問題となるとはいってもあらかじめパッケージとなっている薬を取り扱うわけですので、そこまで厳密に髪の毛について決まりをつくらなくてもよいように思えます。
現場で働く薬剤師さんの中には「どこまで髪型を自由にしていいかわからない」という悩みを持つ人も多いようで、女性の場合は染髪や長さなどどういった対応をしていか迷うこともあります。
まず一般的な常識ということで話をすれば、例え直接傷口や人体に触れることがない薬剤師という仕事であってもやはり清潔感は重視するべきです。
調剤薬局など薬を扱う場所を訪れる人はその場所に対し「清潔であってほしい」という気持を多く抱いているものですので、不潔な印象を持たれてしまう見た目は職業としてふさわしくありません。
染髪が不潔と思われる理由とは
しかしそういった常識の話をすると必ずといって良いほど反論をされるのが「染髪のどこが不潔なのですか?」ということです。
確かに髪の毛を染めるといっても薬品がつくのは染めている最中だけですし、その後しっかりシャンプーをしておけば特に衛生面に問題はありません。
それに茶髪に染髪をするのではなく、白髪のある人が黒く染めるのはよいのか?といった疑問も持たれることでしょう。
茶髪にするということそれ自体が衛生的か不衛生かということで言えば問題ないと言ってしまってもよいのですが、これが職業的なイメージと関わってくるとそう単純に言うことはできません。
黒っぽい髪の毛を茶髪にする場合、それを染めるときに薬品を使用するだけでなく、その後ヘアスタイルに気を使うことが多いということが連想されてしまいます。
実際にはそんなことはなくても、なんとなく茶髪や金髪をしている人というのはヘアワックスやスプレーなどを大量に使っている印象があり、それが「不衛生だ」という印象につながってしまいます。
ピアスや指輪も同様で、それをしていることで衛生面に問題があるのではないかという疑惑を見た目から与えてしまうことになるというのが問題なのです。
仕事中は衛生的であることのアピールを
とはいえそうしたイメージによる衛生・不衛生の概念は習慣的な要因が大きいということもまた確かです。
ですので「本来的には不衛生ではないのだからどんな髪型でも自由のはず」という主張にも一理ないわけではありません。
しかしながら薬剤師という職業は薬を出す相手に与える「信頼感」も重要な仕事のスキルになります。
なんとなく不信感のある相手から「この薬を飲めば治ります」と言われても、完全に信頼をして服用することはできないのではないでしょうか。
ですので薬剤師として勤務をするときにはできるだけ清潔感をアピールできるよう、男性なら短い髪、女性ならしっかりまとめておくといったようにするのが無難とい言えます。