受け取りはその施設ごとの規定によります
調剤薬局は病院に比べて患者さんとの距離も近く、慢性疾患の人などは定期的に訪れることになることからスタッフたちと顔見知りとなることも多くあります。
特に古くからその地域にある調剤薬局では、年配の世代の方も多く訪れるので薬局に来るたびに何らかの食べ物や飲み物をくださるケースもあるようです。
ちなみに患者さんからの物品の受け取りについては調剤薬局ごとに規定がされており、受け取りOKということもあれば社内規程で手紙や手作りの品物といったお金のかからないもの以外は全てNGというふうに決められていることもあります。
患者さんにしてみればいつも顔を合わせているスタッフたちに感謝の気持ちを示したいという親切心で持ち込まれているのでしょうが、あまりにもその頻度が高いと受け取る側も申し訳ないというか、負担が大きいのではないかと心配になってきてしまいますのでよほど大きな機会(完治祝いなど)以外には差し入れはされないことをすすめたいです。
患者さん本人の他にもそのご家族が「いつもお世話になっているから」という気持ちで持ち込まれるケースがよくあるのですが、そうした場合も同様です。
嬉しい半面気を使ってしまうことも
薬剤師も人間ですから、感謝の気持ちと品物をいただくというのは大変嬉しいものです。
忙しく勤務をしているときに地元の野菜や果物、名産品などをいただけると休憩時間中の心の癒やしになるというのは本当です。
ですがあまりにもそうした差し入れを喜んで受け入れていると、それまで差し入れをしていなかった他の患者さんにも気を使わせてしまうことになったり、まるで「ここは差し入れをしないとちゃんとした調剤をしてくれないのかも」といった誤解を与えてしまうことにもなってしまいます。
受け取りを全面的に禁止している調剤薬局などではおそらく、そうした差し入れをする患者さん・しない患者さんがいると差別があるのではないかという勘ぐりを受けてしまうためそのようなきまりを作っているものと思われます。
せっかく持ってきてもらって断るのも心苦しいのですが、決まりでそのようになっている施設では無理に受け取らせないようにしてもらいたいというのが正直なところです。
差し入れで嬉しい品物
私のいる調剤薬局では、基本的には差し入れの受け取りはNGなのですが周囲の状況などによってはOKと臨機応変な対応をとるようにされています。
具体的には長く患っているような患者さんがかなりお金のかかった差し入れを持ち込まれたような場合はNGですが、時々通われる患者さんがおやつとちょっとしたお菓子などをくれるような場合ならOKといった感じです。
もちろん受け取る場合には他にお客さんがいないなど周囲に気を使いながら行うようにします。
もらって嬉しい差し入れといえばやはりちょっとした休憩時間に食べられるお菓子などです。
有名なお菓子のお店の菓子折りなどはスタッフ全員で美味しく分けて食べています。
また個人的に大好きなのが「庭でとれた柿」といったちょっとした果物や野菜などです。
季節ごとの特産品を受け取ることができることで、おいしいだけでなく時間の流れなどを感じることができてとても気に入っています。