薬剤師になるためのルート
薬剤師として勤務をするには、まず薬剤師の資格を取得しなくてはいけません。
薬剤師の資格は厚生労働省所轄の国家資格として取扱をされており、試験を受ける前には認定を受けた教育機関で必要な課程を修了していないこととされています。
資格を取得するためには主に2つのルートがあり、それぞれ「6年制の薬剤師養成課程のある大学を卒業する」か「4年制の薬学課程を修了後、薬剤師受験課程のある大学院へ進学する」というふうに区別されています。
これはもともと薬剤師の資格は4年制でよかったという経緯のためであり、もとから薬学部のある大学の中には新制度に対応するために6年制の学科に変更したところと、従来通り4年制課程までとしているところとがあるのです。
現在高校生など進路が選べる状況ならば、やはりおすすめになるのは6年制の薬剤師養成課程のある大学へ進学をすることで、そこで必要な課程が修了すれば卒業をする年度に試験を受けてすぐに新卒として就職をしていくことができます。
薬剤師になれる学校選びのポイント
薬剤師養成課程のある学校は全国にいくつかあります。
一般的には各大学の薬学部薬学科という名称で設置されていますが、場所によっては「漢方薬学科」や「医療薬学科」「健康薬学科」といったふうに名称が異なることもあるので入学前に資料を請求して詳しく調べてみてください。
また薬学科があればどの大学でも学べる内容は全く同じというわけではありません。
それぞれの学科の名称が異なる場合などは、薬剤師の資格試験のための課程の他にそれぞれの特性にあった薬学を学ぶことができるので、将来どういった薬剤師を目指すかということも大きな選択のポイントになります。
また全国にある薬学部ではそれぞれ薬剤師の国家試験の合格率がかなり異なるということも特徴になっています。
薬剤師の試験合格率は全国平均で約60%なのですが、学校によっては90%以上が合格となっているところもあれば、40%以下の低い合格率の大学も見られています。
合格率の高い大学は在学中からしっかりとした試験対策をしてもらえるということなので、より確実に薬剤師を目指すなら試験合格率もしっかり調べておいた方がよいでしょう。
参考>>全国の薬科大学及び薬学部のある大学|日本薬剤師研修センター
学閥などは意外に関係ありません
医師の世界においては、単に医師免許を持っているということだけでなくどの大学で免許をとったかということがのちに大きな影響をもたらすことがよくあります。
昔ほどではありませんが、学閥といった学校ごとの出世ラインがあるという意味です。
しかし同じ医療系の資格であっても薬剤師はそうした学閥というものはほとんど関係なく、どの大学を出ていても薬剤師の免許さえ持っていれば就職で不利になるということはないのです。
これは薬剤師業界が医師にくらべて就職先の幅が広く、また転職や離職が多いということが関係しているようです。
そうした点もまたこれから薬剤師を目指すときの学校選びの参考になります。